あの素晴しい愛をもう一度〜2024Ver.

 「トノバン」の愛称で親しまれた音楽家加藤和彦さんのドキュメンタリー映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』が、5月31日に公開されます。
 以前にこのブログで感想を書いた音楽ドキュメンタリー『音響ハウス Melody-Go-Round』と同じく相原裕美監督の作品ということで、公開をとても楽しみにしています。

tonoban-movie.jp

 この映画のために高野寛さんらによるトリビュートバンド「Team Tonoban」が加藤和彦さんの名曲を新たにレコーディングした『あの素晴しい愛をもう一度〜2024Ver.』が、映画公開に先駆けて配信されています。


www.youtube.com

 YouTubeで公開されているミュージックビデオは間奏まででフェイドアウトしていますが、音楽サブスクリプションサービスで配信されている音源では、フルに聴くことができます。

umj.lnk.to 最初、参加アーティストのクレジットをきちんと見ないまま曲を聴いて、間奏明けで衝撃を受けました。そこで歌われている歌詞のように「涙が知らずにあふれてくる」ような感覚を覚えました。
 時間や、空間や、もっと大きなものすら越えて、いまここにいる人たちと、ここにはいない人が、ひとつの作品の中で同時に存在することができる。それが録音作品であるということを、改めて感じさせられました。

 

 音楽ソフト産業が縮小する中で「ライブこそが音楽」という認識が強くなっているような気がします。
 しかし、ライブでしか体験できない音楽の魅力があるように、レコーディングされた作品でしかあり得ない魅力というのも、同様にあると思っています。
 そんな録音作品の魅力を、これからも大事にしたいと思います。