ハロプロ楽曲大賞'23

今年もハロプロ楽曲大賞に投票しました。
以下、私の投票内容を記載します。
(ブログの日付は12月7日ですが、内容を記載したのは12月30日です。)

 

楽曲部門

『Wake-up Call ~目覚めるとき~ 』モーニング娘。'23


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決して明るい曲調ではないのですが、閉じた壁を内側から壊すような炸裂感を感じた曲。それだけでも十分サビとして成立しているフレーズに続けて「夜の底で」と畳みかけるように展開していく爆発力がすごい。電子音で構築されたバックトラック、大胆なリズムの変化、ファルセットの多用、ボーカルへのエフェクトといった、近年の娘。楽曲を象徴するような要素を押さえつつ、これまでと違ったタイプの楽曲を作り上げているのが素晴らしいと思います。
 

『でも…いいよ』つばきファクトリー


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冒頭、おそらく意図的に歌詞が聞き取りづらいサウンド・歌い方にしていて、パッと聴いたときに海外の曲? と思うような感覚があって、不思議な浮遊感で曲の世界へと引き込まれます。
わりと半音を多用したメロディだと思いますが、Bメロの最初のフレーズやサビのコーラスパートなど、随所にヨナ抜きのフレーズを入れてオリエンタルなイメージを感じさせているのも巧みな部分だと思います。
歌詞は椿の花言葉である「控え目」ゆえの想いの深さを感じさせる、ある種古典的な歌詞でもありますが、一方で「気づいてないっていう芝居 とっくに限界みたい」「はなやぐ報告 近頃の女子トーク」など、ヒップホップのライミング的な韻の踏み方が用いられているのは面白いと思います。
 

『プライド・ブライト』Juice=Juice


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年少のメンバーが増えたJuice=Juiceが過去の曲をライブでやっているのを観たときに、ちょっと「背伸びしている感」を感じた曲が正直何曲がありました。この曲はそういう曲の路線を引き継ぎつつも「私は 幼い?」のワンフレーズで現在のJuice=Juiceにふさわしい曲になっているように感じました。
Bメロの「Only one or No.1」「Only one & No.1」が「レ ファ ラ レ #ド ファ ラ」「レ ファ ラ レ ド ファ ラ」で、長七度と短七度の半音の違いでこのふたつのフレーズへの主人公の感情の違いをメロディで表現しているようなのも好きな部分です。
 

『グリーン・フラワー』佐藤優樹

歪んだエレキギターアコースティックギター、オルガンといった編成の、骨太とも言えるサウンド佐藤優樹さんの歌声が乗るのが新鮮で、かつマッチしていて魅力的な1曲。
緑の花のクレマチスに象徴させて「理解してくれる関係」を歌った歌詞は、個人的にはシングル収録の6曲の中で一番佐藤さんのイメージに合っているように感じました。
サビの歌詞の澄んだ青空が浮かぶような描写と「両手にいっぱい 奇跡をあげたい」「仰向けに寝て 空抱きしめて」の脚韻が心地よいです。
 

『Ding Dong』佐藤優樹


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サウンドは現代的なダンサンブルなサウンドですが、メロディはヨナ抜き音階を基本にしていて「歌謡曲的」ともいえるような間口の広い普遍さを持った楽曲だと思います。その中でサビ後半の「全て曝け出して」のフレーズはそれまで一度も使われていない四度の音から始まることでそれまでのメロディと違った雰囲気と浮遊感を生み出していて、全体としてかっちりと計算されて作られた「見事な曲」という印象です。
 
配点はすべて2.0点としています。
 

MV部門

『プライド・ブライト』Juice=Juice

室内の装飾や配置された人形に、どこか絵画的な雰囲気も感じました。物の配置や構図、浅い被写界深度やカメラの動きが空間の前後方向の広がりを強調するようになっていて、それがサビ最後の指を手前に突き出す振り付けを効果的に魅せていると思います。

 

『でも…いいよ』つばきファクトリー

屋外でのイメージショットと屋内でのダンスシーンというシンプルな構成ですが、ロケーションの静謐さも相まって、曲の世界にあった映像をしっかりと作り出していると思います。イメージショットではカットごとで画面のサイズが変わることにより、歌詞で描かれる「苦しさ」がより強調されているようにも思いました。メンバーも基本切ない表情だけを見せる中、曲の終盤で配された山岸さんの笑顔がさまざまにその意味を読み取れるようでよいです。

 

『君と僕の絆 feat. KIKI』つばきファクトリー


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メンバーが集ってひとつのものに取り組み、いままでを振り返るという構成が卒業曲のミュージックビデオとして素敵でした。実際のグループのメンバー加入順をなぞるようにメンバーが合流していくという構成になっているのも心憎い演出。青空、夕暮れ、夜と、屋外時間による景色の変化を見せているのもロケ撮影の長所が活かされていると思いました。
冒頭、向かい合っていた浅倉さんとほかのメンバーが同じ方向を向くカットで幕を開け、同じ方向を見ているカットで終わるというのもよいです。

 

楽曲部門で動画を貼っているものは省略しました。配点は楽曲部門同様、すべて2点の配点としています。

 

YouTube部門

【プレゼン#21】モーニング娘。'23『Wake-up Call~目覚めるとき~』編

この曲におけるコー・ライティングがどのように進められていったのかが星部さん自身の解説でよくわかったのが興味深い回でした。
 

浅倉樹々プラトニック・プラネット」歌唱動画

最初は意外な選曲にも思えたのですが、予想以上にハマっていました。Bメロのあたりとか、つばきファクトリー在籍時にも感じられた浅倉さんの湿度の高い節回しが堪能できる感じで、Juice=Juiceのオリジナルとは違った魅力を感じられるカヴァーになっていると思います。
 

【アプカミ#328】モーニング娘。’23 新メンバー レッスン映像・「夢さえ描けない夜空には」管楽器REC・保田圭矢口真里デビュー25周年記念イベントリハーサル MC : 竹内朱莉 岸本ゆめの

娘。2期メンバーイベントのリハーサル風景で、あまり見る機会のない保田圭さんのリハの様子が見られたのが嬉しい回でした。現・ハロプロ在籍メンバーとのコラボレーションで作る過程が見られたのも興味深かったです。
 

 

 【M-line Music#96】モーニング娘。2期 保田圭矢口真里presents「2(に)」ダイジェスト/鈴木愛理ツアー日記/「男友達」「私、ちょいとカワイイ裏番長」/ MC 夏焼雅宮本佳林

時間的にはあまり長くありませんが、2期イベントの模様がダイジェストで観られたのが嬉しかったです。
 

 

【ハロ!ステ#496】 Hello! Project 25th ANNIVERSARY CONCERT ダイジェスト モーニング娘。'23からのお知らせ 胸に響いた歌詞発表会 MC:北川莉央&石栗奏美

興奮の夏の代々木ハロコンOGメンバー出演部分が限られた曲数ではありながら観られたのが投票理由です。

 

配点は順に2.5点、2.5点、2.0点、1.5点、1.5点としています。

 

推しメン部門

保田圭

今年は娘。加入25周年ということもあり、2期イベント、代々木ハロコン、横アリ娘。コンサートと、ステージで歌う機会が多かった保田さん。しかも横アリ娘。コンサートでは娘。在籍時には歌っていなかった曲を歌うという嬉しい趣向もありました。
そのステージ3つを、代々木は生で、ほかのふたつも配信やライブビューイングで観られたのは嬉しい限りです。

 

全体的な感想のようなもの

私の今年の投票内容は以上です。

今回は楽曲部門、MV部門ともあまり迷うことなく選べたという感じです。

YouTube部門に関しては、星部ショウさんのプレゼン動画と、浅倉樹々さんのカヴァー動画をまず選び、あとは今年の投票対象に保田圭さん出演の動画が3本あったのでそれを選んだという感じです。ライブ映像やカヴァー動画などでほかにも数本候補に考えたものもありましたが、今回は保田さん出演動画を優先で。

推しメン部門は、もちろんなにも迷わず。コメントにも書いたとおり、今年は活動が活発だったのが嬉しいところでした。

楽曲部門・MV部門の投票対象数など、いろいろと状況の変化を改めて感じるとこrもありました。来年はどんな状況になっているのか、楽しみにしていたいと思います。