ハロプロとフェルナンデス

今年2024年、楽器業界の大きなトピックとして、日本のギターブランド・FERNANDESの製造・販売をおこなっていた株式会社フェルナンデスの事業停止・自己破産という出来事がありました。リンクはIT media NEWSの記事です。

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フェルナンデスといえば、1980年代後半から90年代にかけて、当時の音楽シーンにマッチした(当時としては)先進的な仕様や、人気アーティストとのエンドース契約、アンプ内蔵の小型ギター・ZO-3(ぞーさん)の大ヒットなどもあり、まさに国内ギターブランドを代表するブランドであったと思います。
往時の人気を知っていrと破産は意外にも思えますが、ここ10数年、むしろトラディショナルな楽器に回帰する傾向が進んでいること、フェンダーギブソンと言った海外ブランドが日本のアーティストとも積極的に契約する戦略を進めていることなどが、フェルナンデスンは逆風になっていたのかもしれません。

 

で、ですね。実はそのフェルナンデスはハロプロとけっこう深い縁のあるブランドだったのかもしれない、という話。

 

ハロプロ楽曲の制作に携わるディレクター陣のひとりであり、ギタリストとして楽曲に参加することもある鎌田こーじ(鎌田浩二)氏は、フェルナンデスユーザーです。
下の動画は、2003年にSHIBUYA-AXで開催された『つんく♂ファン感謝祭2003』のライブ映像で、バックバンドのギタリストとして参加しているこーじ氏がフェルナンデスのギターを使っているのが確認できます。


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このライブでこーじ氏が使っているのは、テレキャスタータイプのボディと、コンコルドヘッドと呼ばれる鋭角的なヘッドの組み合わせの、フェルナンデスを代表するギターともいえる「布袋モデル」に近いスタイルのギターです。


田中れいなさんがモーニング娘。に在籍中だった2010年8月のブログには、レコーディングスタジオと思われる場所で田中さんがこのギターと同一と思しきギターを持っている写真が掲載されており、このギターが娘。楽曲の制作現場にあったことがうかがえます。

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そして、このブログの写真を見ると、このギターにはフェルナンデスの開発した「サスティナー」という機構が搭載されていることがわかります。
サスティナーというのは、ギターに内蔵した電池を使用して弦を振動させ持続する(=Sustain)音を出すもので、これを搭載したギターには通常のギターにはないサスティナー用のスイッチが追加されます。こーじ氏のギターには、このスイッチがあるのが上記の写真で確認できます。
過去のフェルナンデスのカタログなどを確認すると、布袋モデルである「TE-HT」シリーズや、ほぼ同じシェイプの「TEJ」sリーズで、テレキャスターシェイプにコンコルドヘッドでサスティナー搭載した、こーじ氏のギターに近い仕様のギターが市販されており、こーじ氏のギターはこれらをベースにしたカスタムモデルかもしれません。

じゃあそのサスティナーってどんな音がするかというのは、デモ演奏の動画を見るとわかりやすいかと思います。動画は次世代モデルであるサスティナー2の動画なのですが、オリジナルのサスティナーでも近い効果が得られます。


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さて、娘。の2011年リリースの楽曲『ONLY YOU』。この間奏のギターソロ(動画4分20秒〜30秒あたり)の最後とか、サスティナーを使ったプレイではないでしょうか?


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ほかにも、娘。2009年のアルバム『プラチナ9DISC』収録の『私の魅力に 気付かない鈍感な人』『It's You』なんかもサスティナーを使ったのではないかと思われるプレイが聴かれ、これらの曲はフェルナンデスのギターを使ってレコーディングした可能性が高いと思います。

11月にリリースされたばかりのモーニング娘。'24の最新アルバム『Professionals-17th』にも、鎌田こーじ氏は数曲でギターを演奏しています。もしかしたら、この最新アルバムのレコーディングにも、フェルナンデスのギターが使われてるのかもしれません。

 

こーじ氏以外のプレイでは、BEYOOOOONDS『ニッポンノD・N・A!』のレコーディングで、朝井泰生氏がフェルナンデスのギターでギターソロをレコーディングしているのが、YouTube配信番組『アプカミ』のレコーディング映像で確認できます。


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ハロプロ楽曲にもその音色を残しているフェルナンデス。会社としては事業を停止しましたが、その技術やこれまで積み重ねてきた歴史が、なんらかのかたちで継承されていくことを願っています。